二つの敷地にまたがる借地権付き建物の場合

借地権が、建物が二つの敷地にまたがって建っている場合
Aの土地とBの土地に建物が建っいる場合で難しいのは、Aの土地(借地権)には建物が建っていないで、Bの土地に建物が建っている場合である。

上の場合は、普通の借地権と同じ理解でいいだろう。
 
しかし、下の場合はどうだろうか

借地権の対抗要件に必要なのは、建物が建っているということである。
敷地Aには建物が建っていないので借地権は消滅してしまうのではないだろうか。
 
上記(2)の場合、建物は敷地Bに建っているのではなく、敷地Aと敷地Bの両方にに建っていると解釈できれば、借地権の消滅は一般的にはないです。
敷地Aと敷地Bの両方に建っていると証明するのに一番確実なのは建築確認書です。
他にも建替え承諾料なども有効です。
 
簡単なのは、建築確認書です。
敷地Aと敷地Bの上に建物が建っていると証明することができます。
建物が建つには、建蔽率、容積率、だけでなく、建物配置図、採光計算などがあり、建物の位置は限定されます。
つまり、上記(2)の場合、一見すると、敷地Bの上に建っているように見えますが、建築確認書によると敷地Aと敷地Bの一体の敷地の上に建物が建っているという内容になります。
敷地の上に建物があるので借地権が消滅しないと解釈することができます。
原則論、一般論になりますので、業務では難しいところがでてきます。