豊洲問題と科学的

石原元都知事の百条委員会が終わりました。
印象に残ったのは、安全、安心と、科学的というキーワードでした。
 
では、豊洲は科学的に安全なのかという疑問が残ります。
 
石原元都知事は、専門家が安全だと言ったから、科学的に安全だということです。
 
ところが、その理論では小池知事を納得させることはできませんでした。
 
なぜできないかというと、専門家が今まで言っていたのは、
 
①汚染された土地を撤去し、新しく盛土する→実際は行われていないところがある。
 
②モニタリング調査を行い、土壌の汚染が基準値を超えていないかどうかを確認する。ということです。→9回目、10回目が土壌汚染の基準値を超えた。
 
なぜそうなったのか、①、②について、都として公式な理由は言っていません。
専門家会議の方々も公式には言っていません。
 
今回の移転の急所は「土壌汚染の東京ガス跡地を活用できるかどうか」です。
地上部分をコンクリートで覆えば問題ないと、専門家会議がいうのならば、最初からその方向性でいくべきでした。
なぜ、その方向を示さなかったのか。
 
全部盛土しなくても良い、一部コンクリートでも良いと最初から言うべきでした。
予算の問題があるのだから、もっと早く言うべきでした。
専門家会議の理論が一定ではありません。
なぜ言わなかったのか。
それとも言ったのか?
よくわかりません。
 
専門家のとなえる安全神話は、原発の事故とともに終わりました。
専門家が安全だと唱えても、安全ではないことを原発事故から学んだからです。
 
科学的に解決するには、最初に予想・方向性を示し、次に、その方向性に向かって実行する必要がありますが、今回は実行のところに手抜き、あるいは勝手な変更がありました。
 
どうしても豊洲に移転されるには、科学的ではなく政治的に行う必要があると思います。